供給不足、需要増から依然値上がり余地が高い不動産市場(エストニア)

投稿日時 2007-2-5 3:47:44 | トピック: Baltic State

この数年間、エストニアでは供給が追いつかない需要増の不動産市場が活況だ。

バルト3国は、06年度も住宅価格は世界一値上がりした地域となっている。どの国も50%を上回る値上がりがあり、今年も値上がり期待が高まっている。エストニアに関して言えば、今秋にも就航が噂されるライアン航空がその起爆剤になるかもしれない。

住宅価格の上昇は、依然、北欧や西欧と比べても価格的に安値にあることや住宅の品質がこれらの先進諸国のそれと比べても遜色なく安定していることなどが上げられる。イギリスなどの個人投資家らは、これまでの投資先をタリンを中心としてきたが、今ではタルトュやパルヌといった第2第3の都市へもその守備範囲を広げている。

タリンの不動産高騰は、やはり需要供給が崩れていることにある。ただし、タリンよりも状況が激しいのは、第2第3の都市やそれに順ずる都市で、その多くで供給が需要に全く追いついていない。それは、建設業界に従事する人材が大都市に集中することがその要因に挙げられている。

最近までの不動産ブームは国内では住宅金利が過去最低を維持してきたことが貢献している。その他にも就労市場も安定していることから失業率も下降傾向を続け、一方で賃金が上昇を続けることで庶民の住宅購入意欲を支えてきた。

急速な経済発展により、エストニアを筆頭にバルト3国ではどこも不動産市場は活況となっている。生活に余裕を持ち始めた市民らは、住宅購入に走り、高級家具、自動車などにも手を伸ばし始めている。

確かに共産時代を耐え抜き、漸く得た資本主義の現在に、裕福な西側の生活スタイルへの憧れを鏡に映しているのかもしれない。


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