MOROCCO~週刊バルトジャーナル Vol.166~

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MOROCCO~週刊バルトジャーナル Vol.166~

 

MEDUSAの枠には入っていないが今回は、欧州に最も近くにあり、北アフリカに位置し、そしてエジプト同様にアラブ国家でもあるモロッコを紹介します。

この所の世界的な不動産ブームに乗って、モロッコでも不動産価格が年々高騰を続けてきました。

最近ではスペインの対岸に位置するタンジールが人気で、欧州各都市からの直行便の増加で更にその人気を高めている。

今初夏、モロッコ政府が不動産を始めて購入しようとする自国民にも購入をし易くするように手を貸そうと税率のインセンティブ等を提言した。

モロッコ政府は、イギリスからの不動産投資熱が景気後退懸念から買い手の減少を引き起こしている今、価格高騰が落ち着きを見せ始めたとして、不動産市場へ目を向けるように国民に呼びかけ始めたが、海外からの投資家はイギリスだけではなく、依然多くの海外投資家がモロッコの不動産への投資に興味を示していることから、国民が高嶺の花となった不動産の購入に目を向けるかは疑わしいとの声が優勢となっている。

実際、モロッコの不動産市場は、2003年から2007年までに世界文化遺産となった旧市街を持つマラケシュで+92%、首都ラバットで+45%、世界的な避暑地として有名なカサブランカで+43%、そしてタンジールで+35%といった価格高騰
が起っている。

更に更地に至ってはその値上がりは凄まじく、アガディールでは実に+358%、そしてラバットでも+234%という高騰を記録している。

住宅ローンも02年から07年までの期間中、猛烈にその融資残高を伸ばしている。

住宅ローン総額は、02年時の352億ディルハム(約6265億6000万円)から07年には1000億ディルハム(約1兆4800億円)へとほぼ3倍増へと増加した。

不動産価格の高騰は、現在、若干の落ち着きを見せてはいるが、まだまだ需要が供給を大きく上回るといった状況から、一旦、投資家が戻って来れば、更なる不動産の高騰は避けられないというのが一般的な見立てとなっている。





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