Baltic State : 加熱経済危惧は回避的(エストニア)
エストニア中央銀行(Eesti Pank)が過熱気味とされる国内経済が市民の借入れペースが減速し、住宅価格が安定化していることで加熱経済による経済危機懸念は払拭されつつあると7日発表した。
中央銀行によると、経済成長は持続的で、今年も7〜8%成長を見通しているという。同行では、昨年の11月に07年度経済を8.3%と予測していた。
経済環境の改善傾向は、各世帯の借入れ意欲が金利上昇により減速傾向になりつつあり、不動産市場が安定化を保っていることが大きいとしている。
これまでの7四半期の間、エストニア経済は二桁成長を続けてきたことでインフレが進んでしまい、ユーロ導入を諦めざる得ない状況にあった。
ユーロ導入の為には、国内のインフレ率をEU加盟諸国中、消費者物価指数が最低とされる3カ国の過去12ヶ月平均の1.5%以内に留める必要がある。昨年12月でこの基準を計ると、インフレ率平均は2.86%となり、エストニアは4.4%であったことから大きく上回った状態にある。
中央銀行では、ユーロ導入により経済リスクを低減でき、国家の安定性を誇示できることになるとして、導入時期を少しでも早めたいとインフレ抑制に力を入れていく姿勢を見せている。