Baltic State : 住宅ローンの激減が経営の最大の問題に(エストニア)
将来的にどれほど住宅金利が上昇し、住宅ローンを得て住宅を購入する市民が今後どれほどいるのか全く分からないという漠然とした不安が金融界に漂っている。
エストニア最大の金融グループ ハンサバンクグループ(Hansabank Group)のErkki Raasuke代表が、『個人的には誰も恐がらせたくはないが、当行としてはナイフの刃を向けられ、現状はより悪化している』という見解を示唆している。
ハンサバンクでは、過去2年間に60%の融資残増を記録してきたが、今年に入って融資残高は20%ほど減少している。
07年7月に国内の銀行が発行した融資額は1年前より4億クローンほど減少している。06年7月のエストニア市民等に対する融資総額は20億クローンを超えていたが、07年7月では16億クローンにまで融資額は減少してきている。
同氏は、融資の減少には驚かないが、現状はただの始まりに過ぎないと今後を大きく懸念しているという。
金融業界では、融資が伸び悩んでいる原因を高止まりする不動産市場を踏まえ、投資家等は住宅購入を先延ばしにしていることなどを挙げている。