株式公開を果たしたばかりのエストニア最大のカジノ会社オリンピック・エンターテイメント(Olympic Entertainment Group)がポーランドのカジノチェーン買収の協議に入っていることをArmin Karu代表が明らかにした。
同代表は、ポーランドのシェア第3位の大手カジノ会社買収で既に基本合意が出来ていることを示唆している。企業買収は、同社にとって中東欧進出の上で最重要課題の一つとされている。交渉先の企業名や協議内容に関する詳細はM&Aに影響にするとして開示を控えている。
オリンピックカジノはIPOで株式20.4%を市場売却し、8900万ドルを調達済みであることから資金は豊富にあるとされている。既にエストニア、ラトビア、リトアニア、ウクライナ、ベラルーシなどで74店舗を展開している。
同社は、既にEU加盟を果たした中東欧諸国への進出を果敢に進め、また新たに来年EU加盟を果たすルーマニア、ブルガリアへも進出を模索していくことを示唆している。
バルト3国最大のエストニアを本拠とするハンサバンクを買収したスウェドバンク(Swedbank AB)が今後は北欧での事業強化を図ることに言及している。
スウェドバンクは北欧で資産残高第6位の銀行で、北欧でのシェア拡大を目指している。05年2月にハンサバンクを完全子会社化したことでバルト3国での足場を完全に掌握したこともあり、ロシアへの進出も時間の問題となっている。
スウェドバンクは06年第3四半期の収益が北欧地域で5.1%減少した一方でバルト3国では31.5%も拡大した。
また、バルト3国での好業績を受けてハンサグループでは役員賞与が特別交付されることが決まっており、経営陣へ総額2900万ユーロのボーナスが支給される。
同行はこの第3四半期の収益が49%増の14億EEKを記録し、昨年同期の10億EEKから4割近い収益増を達成している。
エコノミスト向け聞き取り調査で今年第3四半期のリトアニアの経済成長率予測で今期は8%に達するという見通しが大半となった。
経済予測でこの7-9月期の成長率は8%が予測される一方、昨年同期の成長率が8.4%であったことから、経済の鈍化が指摘されている。
経済成長に大きく影響を与えているのは賃金上昇による消費拡大との声が最も高い。
しかしながら、他バルト3国を見ると、エストニアの11.7%成長を筆頭にラトビアでも11.1%と高い成長が続いていることからもリトアニアの経済鈍化が徐々に顕著となってきている。
石油ガス大手ガスプロムの金融部門ガスプロムバンクが親会社からの13億ドルの資本注入の他にも株式公開を目指す事業戦略計画を練っている。
ガスプロムバンクでは、07年下半期の早々にも株式公開を果たしたいとしている。
ロシア第3位の大手銀行であるスベルバンクの株式公開のニュースが報道されたばかりで、両行に通じる問題は共に政府が大株主についていることとされている。スベルバンクは旧ソ連時代の預金銀行(Saving Bank).
スベルバンクは株式475万株を売却し100億ドル近い資金調達を目指している。そのほかにも旧外国貿易銀行として活躍したVenshtorgbankも来年度には株式公開を目指している。
来年度は大手銀行のIPOラッシュになることが鮮明になり始めていることで、ますますロシア証券市場から資金から枯渇することに懸念が生まれている。
ガスプロムバンクのIPO原案では、株式10%弱を2〜3年をかけて市場売却するといった内容となっている。
ロシアの大手地域間商業銀行(地方銀行)Svyaz-bankが06年1-9月期に6億2100万ルーブル(約2300万ドル)の収益を計上し、昨年同期から546%増を記録したことを26日発表した。
同行の高収益は数年前から実施している行内のハイテク計画により生み出された部分が多いと広報がコメントを発表している。
Svyaz-bankの総資産は06年10月1日時点で373億ルーブル(約13億8000万ドル)となっており、年初からは17%も増加している。
同行はロシア中央銀行が発表する国内上位30行の1行で、顧客からの預かり預金は10月1日までに25.5%増の316億ルーブル(約11億7000万ドル)に達し、融資残高も39.8%増の203億ルーブル(約7億5200万ドル)を記録している。