ロシアの大手石油会社ユコスがイギリスの金融監督局(FSA)に対して、ロスネフチの株式公開を中止するように請求していることが23日明ら
かになった。
ユコスでは、FSAへロスネフチの最大資産となっている旧ユコス資産ユガンスクネフチェガスが不法に取得された経緯があるとして、IPOの許可を取り下げることを求めている。
ユガンスクネフチェガスの石油生産高は、ロスネフチの総生産高の70%を占めている。
ユコスは、FSAがもしロスネフチのIPOを許可する場合、その正当な理由の説明を求めるとしている。
ロスネフチは、この7月中旬にもロンドン、露MICEX、RTSの各証券取引所へ株式を公開する計画で、露金融市場監督局(FFMS)ではこの20日にロスネフチへ株式発行総数の22.54%にあたる21億4000万株を海外で流通させることを許可している。
ウラル原油の平均価格が06年1-5月期に37.3%も高騰し、1バーレル60.7ドルをつけている。
この5月にウラル原油は今年最高値となる1バーレル64.7ドルをつけ、通年では43.2%の高騰を記録した。石油価格の高騰は、アメリカ政府がガソリンの備蓄量を拡大することを決定したことやOPECが現在の石油生産高を継続させることを決めたことなどが影響を及ぼしている。
露経済省では、メキシコ湾での石油生産の再稼動の遅れや石油生産のピークが過ぎたこと、ナイジェリアやイランなどの不安要素などがあり、今後も高値が続くと予測している。
7月に株式公開を控える大手石油会社ロスネフチがIPO時には、同社株1株を1万5000ルーブル(555ドル)で公募することを23日発表した。
公募は6月26日から7月10日までの期間、個人および法人に対して行われ、スベルバンク、アルファバンク、Aton、ガスプロムバンク、Uralsib、Troika-Dialog、ロシア地域開発銀行各行が取り仕切る。
ロスネフチの株式公開により、ロシア市民の多くが国内第3位の巨大石油会社の株式を保有することになる。
株式公開は、ロンドンとモスクワで予定されており、ロシア企業による株式公開としては今年最大の規模となる。市場調達資金は80億から200億ドルが予想されている。
また、株式公開後も株式の70%はロシア政府が継続保有することを政府では機関決定を既に下している。
ロシア中央銀行が東京三菱UFJ銀行のロシア子会社であるZAO Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ(Eurasia)に銀行免許を交付することを決めた。銀行免許番号は3465番となる。
資本金は7億4400万ルーブルで、受託資本金が振り込まれ次第、免許の交付を行うことになっている。
また、東京三菱UFJに続き、みずほ銀行でもロシアで銀行免許の取得に動いている。
ラトビア内閣が所得税を段階的に削減し、現在の25%から最終的には15%にまで引き下げる法案を可決した。
承認された減税案は、先ず07年度に現行の25%を22%にまで引き下げ、08年度19%、09年度15%と徐々に引き下げることになる。
財務省による試算では、もし今回の法案が施行された場合、減税率3%で税収は8000万ラトの減収に繋がると見積もられている。政府による減税案の実行には、事業者に対する賃金の引き上げや実質賃金に対する納税意識といった概念を即す期待が込められている。
また、財務省では今回の減税案で07年度の歳入は、結果的に12.7%の増収を生み、08年09年にはそれぞれ11.7%、11.3%の歳入増を試算している。