アメリカが強力に圧力をかけているロシア銀行業界の規制緩和要求に対して、ロシアの対応次第でWTO加盟条件が変わってくるかもしれない。
現在、アメリカ政府はロシアに対して米系銀行の支店設置を許可することを求めており、WTO加盟交渉で今件が議題に上る可能性が高まってきた。
アメリカ政府としては、ロシア政府との間でWTO加盟条件として金融業界の行政緩和を求めており、特に現在ロシアの中央銀行が監督する形で欧米の金融機関が現地子会社を設立することを認めているに留まる現状を自国政府もしくは自国の金融当局が監督できるように支店設置を許可することをWTO加盟条件とすることを示唆している。
今回のアメリカの動きに対し、ロシアは既に外資系銀行のロシア進出は進んでおり、地元銀行との競合も十分出来ている現状を踏まえると、アメリカが求める規制緩和がどれほどの意味を持つのかその真意を測りかねている。
株式をアメリカのニューヨーク証券取引所で公開することに成功したCTC Mediaが市場から3億4600万ドルを調達した。今回の株式公開で、1株14ドルの値がつく結果となった。
今回の株式上場でCTC Mediaは発行株式数の16.4%分となる2470万株を売却することに成功している。
上場前に設定した株式公募価格は当初1株16〜18ドルであったが、最終的には13.5〜15.5ドルでの範囲で上場へと方向転換した。
CTC Mediaでは、取得資金をロシアやCIS諸国のテレビ番組や免許の取得資金に振り向ける計画で、その他にはアルファ銀行から借入れている2200万ドルを返却するとしている。
同社のロシア国内での広告市場シェアは、05年度に13.6%を記録しており、昨年の売り上げ高は52.6%増の2億3747万7000ドルで収益は20.7%増の5729万5000ドルを計上した。
エストニアのスパが外国人観光客や国内の旅行業者間で大人気を博していることで、スパ業界では施設の充実と増設などを目的として投資を拡大させている。
最近では西エストニアのハプサルにあるスパ『Fra Mare』では海水セラピーを提供するための新設ビル建設へ5000万EEKを投資した。同スパの株主の一人Urmas Sukles氏は、今回の投資は、主にイタリア、ギリシャ、フランスなどの海水セラピーが人気な国々の旅行者を狙った投資であると説明している。
この3月にエストニアを訪れた観光客の20%がスパ付きの施設に滞在している。スパ付き施設に滞在したのは3万人あまりで、その77%がフィンランドからで、次いで11%がスウェーデンからの観光客となっている。
スパ施設に滞在する多くは、実際は地元市民で、特にこのところの健康ブームと余暇を過ごす先として注目されていることがより人気を加速させている。
スパへの平均滞在日数は、エストニア人が2泊であるのに対し、外国人観光客は5泊と滞在期間が長く、業界としてもより多くの収益が狙える外国人の誘致へ本格的に本腰を入れ始めたところにある。
アルセロールとセベスタルの合併報道に喚起された形で、鉄鋼業界が大きく変貌することになりそうだ。
ロシアの大富豪ローマン・アブラモビッチ氏がこの2週間の間にイギリスの鉄鋼大手コーラス(Corus)との間で議決権のない株式の取得に向けた協議を持っていることが明らかになり、先に明らかになった露Evrazの株式取得と合わせて、将来的な両社の合併が真実味を帯びてきた。
5月31日にEvraz Groupは、同社の役員全員に対してアブラモビッチ氏が保有する投資会社Millhouse Capitalとの間で株式売却協議を持ったことを正式に通知している。
世界第7位の鉄鋼メーカーCorus Groupでは、04年度に1900万トンの鉄鋼を製造しており、05年度には101億ポンド(約190億ドル)の売り上げがあった。
一方のEvraz Groupでは、05年度の鉄鋼生産高が1400万トンに達し、売り上げが65億ドルを記録した。同社の大株主にはロシア人のAlexander Abramov氏、Alexander Frolov氏、Valery Khoroshovsky氏の3人で82.31%の株式を保有しており、残りの14.3%がロンドンの証券取引所で取引されている。
ロシア中央銀行は1日、銀行業法違反があったとしてPetrovka Bankから銀行免許を剥奪したことを発表した。
中央銀行によると、同行は連邦法並びに中央銀行法に違反する行為があり、その他にも銀行業を営む上での支払い能力に対する不安を根底とした財務内容条件を満たせない状態にあることから銀行免許の剥奪を決定している。