イタリアのエネルギーグループEnelが06年度中にルーマニアへ6500万ユーロ、そして別途に今後4年間に渡り総額3億ユーロの投資を行う計画があることを15日明らかにした。
同社では、投資先としてEnelが大株主となっているElectrica BanatおよびElectrica Dobrogeaのインフラ設備と配電網の近代化などに向けるとしている。
また、今後Enelではルーマニアの両社の社名を変更し、Enel傘下企業であることを打ち出すことを予定している。そのほかにもルーマニア政府が計画しているElectrica Muntenia Sud(EMS)の民営化にも興味を示しており、買収を含めルーマニアでの事業を拡大し、将来的にルーマニアの電力市場2割を獲得することを目標としている。
Enelは05年春にElectrica BanatおよびDobrogeaの株式51%を1億1200万ユーロで買収している。
ロシアの大手地銀Uralsib Bankは16日、05年度に銀行資産が3倍増となり、国内でトップ5位に入る資産残高となったことを発表した。
同行によると、資産高は06年1月1日の時点で昨年同日の1580億ルーブル(約55億ドル)から4450億ルーブル(約155億ドル)にまで拡大した。
銀行資産が3倍増となった背景には、昨年同行が仕掛けた地方銀行5行との合併で金融グループ化に成功したことにある。
金融グループ化したUralsib Financial Corporationでは銀行株の89%を保有しており、残りの9.5%をバッシュコートスタン共和国政府、そして1〜2%が流動株となっている。
クロアチア国民の債務総額が引き続き増大し、05年中旬の時点でGDPの33.9%に達した。
債務の返済には、為替が強含んだこと、低金利、長期返済プランなどが債務の支払いを緩和したが、構造的な債務問題や外貨に対する国民のリスクの認識の希薄さなどが懸念材料となっている。
クロアチア人の債務高は欧州通貨統合(EMU)平均を十分に下回る水準にあるが、一昨年、新規にEU加盟を果たした諸国との比較では債務額は50%も上回る水準にある。
クロアチア国立銀行によると、クロアチア人の平均債務は2001年末の時点で2万3000クナであったが、05年6月末の時点では5万1000クナにまで拡大している。
欧州通貨統合の平均債務高は、04年末にはGDPの55%の水準であった。
大手天然ガス会社ガスプロムの傘下銀行ガスプロムバンク(Gazprombank)は13日、05年度の収益が34%増の4億6000万ドルに達したことを発表した。
ロシア第3位となる同行の06年1月1日付けの総資産は昨年同日期比で28%多い188億ドルに達している。
ガスプロムバンクによると、資産が大幅に増大した背景には昨年発行したユーロ債10億ドルのほか、6億5000万ドル分のシンジケートローンを獲得したこと、そして顧客数が大幅に拡大したことなどがあるとしている。
ルーマニアのCodrut Seres経済相がロシアからのガス購入契約を購入価格が異常に高いとして見直しが必要だと関係各社に見直しの指示を出したことが明らかになった。
Seres大臣は、ロシアと契約した企業5社に、ロシアのガスプロムと仲介会社2社との間で、契約内容を見直すことを求めている。
10日には、Traian Basescu大統領は、ルーマニアが新規契約でEU諸国中、最も高い価格で天然ガスを購入する契約を結んだことに関係各者に状況の分析を求めていた。
ルーマニアが結んだ契約内容は、1000㎥あたりの天然ガス価格は285ドルとされている。ルーマニアが必要とするガスの40%はロシアから輸入されており、残りは自国で賄っている。