エストニア財務相が前回の経済見通しからさらに悪化した経済見通しを24日発表した。
財務省試算では、財政は来年50億クローン(約385億円)悪化し、政府は何らかの手段を講じて財政バランスを保つ必要があるという。
この試算に従うと、政府が合意している予算カット10億クローン(約77億円)では全く足らず、更なる財政収縮を実行しなくてはならなくなる。
LETAによると、リトアニアとエストニアはラトビアのようにIMFか欧州からの融資を受ける可能性はないという。
ラトビアでは既に融資を受ける準備に着手したとも言われており、経済を如何に安定させるかがバルト3国で焦点となりつつある。
Rimantas Sadziusリトアニア財務相は、現状を踏まえると、IMFからの援助は必要なく、リトアニアの状況はラトビアとは程遠く十分自分等でやっていけると述べている。
また、エストニアのAnnika Vilu財務省広報アドバイザーは、エストニアの状況はリトアニアと同じく全く危機的状況になく、IMFや欧州からの融資は求める予定はないと状況を説明している。
LETAによると、大手ガソリンスタンド網Statoilがレギュラーガソリン(95-Octane)を1リットル0.6ラッツ(約100.5円)を切る0.599ラッツ(約100.3円)で販売を始めた。
前回レギュラーガソリンがこの価格水準をつけていたのは07年3月にまで遡る。
他社での値下げを始めており、Neste Latvijaでは1リットル0.607ラッツ(約101.7円)、Lukoilでも0.612ラッツ(約102.51円)、Viadaが0.609ラッツ(約102円)、そしてDinazで0.607ラッツ(約101.67円)まで値下げした。
大手銀行Swedbankが最新レポートで09年度のリトアニア経済は輸出が伸びている現状を反映し、ある程度の伸びを示すだろうが、国内需要の急減速により、成長幅はあまり多くを期待できないとしている。
そして経済成長が元の軌道に戻るのは2011年から2012年に入ってからになると示唆している。
Swedbankでは、リトアニアの08年、09年度の経済成長を下方修正させており、今年は当初の6%から4.5%へ、そして来年度は5.5%から0.5%成長へ大幅に修正をかけている。
また失業率予測も今年は5%、来年度には6.5%にまで悪化すると予測されており、来年この予測では約2万人が失業するという。
インフレ率は今年11.4%と高止まりするが、来年度になると8.7%にまで改善するという。
08年1-9月期に1億3100万クローン(約10億870万円)の損失を計上したエストニア航空が本格的なリストラ策として社員の2割を解雇するリストラ案を練っている。
リストラ策では、可能な限り無駄を省くつもりで、解雇の他にも就航便数、就航先も削減し、結果タリン空港のシェアも4割を切ることが確実となっている。
経済ニュースBBNによると、同社は残す路線としては、モスクワ、キエフ、ミンスクを挙げ、更にサンクトペデルブルグ路線の就航を計画し、その他は削減や就航の中止、最悪撤退も視野に入れている。