今後10年間にユーロ導入は不可能か?(エストニア)

投稿日時 2007-9-12 2:05:00 | トピック: Baltic State

高いインフレ率が襲っているバルト3国ではユーロ導入に必要とされるインフレ率制限を相変わらず大きく上回っていることからユーロの導入は今後10年は難しいという声が挙がっている。

リトアニアのインフレ率は5.5%にまで駆け上がり、過去9年間で最高の水準まで上昇している。そしてラトビアでもインフレ率はEU内で最高値となる10.1%を記録する。エストニアに関しては、漸く下降する兆候が見られ始め5.7%にまで低下した。

04年にEUに加盟を果たしたバルト3国では元々どの同時加盟諸国よりも早くユーロ導入を遂げることを目指してきたが、導入基準とされるインフレ率を大きく上回る状態が続いている事でスロベニアに先を行かれ、そして今、スロバキアにも追い越されようとしている。

バルト3国では、エネルギー価格の上昇が大きく足を引く状態にあリ、この状況は今後も継続することが確かとなっている。

最大の天然ガス提供企業である露OAO Gazpromでは、バルト3国向けのガス価格を来年度から他EU諸国の水準まで引き上げる事を計画しており、高インフレに苦しむバルト3国をより苦しめることになる。ガスの引き上げは、60%近くになると見られている。

先の見えないエネルギー価格の引き上げにより、インフレ傾向は落ち着くことはないと見られることから、ユーロ導入基準とされる2%強のインフレ率目標は当分達成することは不可能となっている。


バルトジャーナルにて更に多くのニュース記事をよむことができます
http://www.cpgbaltics.com

このニュース記事が掲載されているURL:
http://www.cpgbaltics.com/article.php?storyid=2499