ウクライナへガスの輸入を仕切るロスウクルエネルゴ(RosUkrEnergo)がウクライナの地域ガス会社を傘下に収めることを目指しているとみられている。
全国6地域のガス会社Zakarpatgaz、Volyngaz、Lvivgaz、Ivano-Frankivskgaz、Chernovtsygas、Chernihivgasの6社によると、ロスウクルエネルゴへ持ち株売却を株主らがこの10月に拒否したことを受けて、各所から色々な嫌がらせ的な検査、調査などが頻繁にあると半ば強制的に株式を売却しろと恫喝されていると悲鳴を上げている。
Zakarpatgaz社のLyubomyr Shershunアドバイザーは、多方面からの圧力には強制的な買収合併を強いる意図が見え隠れし、ウクライナのエネルギー産業に何らかの見えぬ力が働いていると警戒を寄せている。
ウクライナでガス市場を独占するナフトガス(Naftogaz)も7000万UAH(1370万ドル)の横領があったとする犯罪捜査が社に入っていることを示唆しており、同社がロスウクルエネルゴを介さずに外国から直接天然ガスの輸入を図ろうとした事への見せしめとしての嫌がらせが行われていると噂されている。
2004年創業のロスウクルエネルゴはスイス企業で、ウクライナへ輸入される天然ガス全てを取り扱っている。主要ビジネスはウクライナ(ナフトガス)とロシア(ガスプロム)とのガス輸入契約で、その仲介役となっている。