リトアニアの5月のインフレ率が過去11年間で最も高い水準にまで上昇していると米ブルームバーグが伝えている。
インフレ率が12%に達したリトアニアは欧州連合加盟国の中でも第3位の高インフレとなり、住居、食料費、エネルギーなどの値上がりがインフレ要因となっている。
水道代、ガス代などの光熱費の値上がりは激しく、年率で18.6%の上昇となっている。同様に食料品は18.1%の上昇を記録する。
このインフレ水準ではユーロ導入はずっと先のことになりかねないと懸念の声が挙がっている。
地元紙Dienas Biznessによると、ラトビア経済は既にハードランディング中であるという。
投資取次会社Axio CapitalのAndis Riekstins代表がラトビア経済の現状を説明している。
Andis Riekstins氏は、現実的な経済状況は、世界的な経済の収斂と天然資源高騰の最中、私見ではあるが『ハードランディングに突入している』と見ているという。
経済の底はまだ見えてはこないが、経済は何れ底を打ち、景気回復が始まるという。
しかしながら経済の低迷は、今後2年から5年は続くことになると同氏は示唆している。
世界的なホテルチェーンBest Westernがタリンで提携先を模索してきたが、何とかホテル1軒が見つかったに留まっている。
同社フィンランド、バルト3国及びポーランドを統括するSaija Niemistö代表は、競争が激化する中、何とかタリンでも競争力のある提携先を探さなくてはならないとより積極的な提携戦略を続けると地元紙アリパエブが報じている。
Niemistö氏は、エストニア市場はこの数年間、目覚しい成長を達成してきた。これまでは独資で大手ホテルとの提携がなくてもやってこられたが、今後は激化する競争を前に競争力のある世界的な提携先が必要になると示唆している。
また、Niemistö氏は、タリンでは昨年新たに1000室が付け加えられ、これ以上の新しいホテルは必要なくなっている。今後は市場が安定化していくことになり、同社としては、エストニア国内に計7つのホテルと提携を結びたいという。
しかしながら、現在までの所、同社ではパルヌのホテル1つが提携に合意し、Best Westernの加盟店としてBest Western Pärnu Hotelの名の元で営業が始められている。
バルティックコースによると、08年5月の平均物価指数が前月期比で0.9%の上昇となった。
前年期比となると、物価水準は17.9%の高騰となり、商品価格の18%、そしてサービス価格の17.6%の上昇などが物価水準の高騰を牽引する要因となっている。
リトアニア統計局によると、08年第1四半期の失業者数は7万7500人に上り、失業率は4.9%まで上昇した。
昨年同期では、失業者数は7万9500人で失業率は5%であった。昨年同期比では失業率は改善しているが、この間に景気拡大と景気後退があったことから、失業率は悪化傾向にあると見ていいだろう。
この第1四半期の女性の失業率は、男性の4.6%に対し、5.1%と高い。過去1年間を見ると、女性の失業率には変化はなく、一方で男性では0.4%の改善となっている。
また、同期間中の隣国の失業率は、エストニアが4.2%と低く、ラトビアでは6.5%と高水準であった。