6月の平均賃金が5月期比で7.2%増加し1368UAH、196ユーロ(約3万2000円)に達したことを国立統計委員会が伝えている。
国内最高は首都キエフで記録され、給与は2302UAH、330ユーロ(約5万4000円)であった。5月期比では8.5%増加した。一方で最低の平均賃金をTelnopil地区で記録し、賃金水準は1007UAH、144.5ユーロ(約2万3000円)となり、5月との比較では16.2%の増加した。
この1年では、平均28.6%の賃金上昇となっている。
ハンサバンクの市場レポートによると、エストニアとラトビア経済がソフトランディングを始めていることを示唆している。
リトアニア経済は、同レポートでは、今年も引き続き順調に拡大すると分析されている。バルト3国の最大の問題は、急速に広がる消費欲で人材不足と高騰する賃金、ローンの急増などである。
これらの問題により物価は上がり、海外貿易での赤字は急速に悪化し、これらが企業の競争力を削ぐ結果となっている。
また、3国政府の予算政策が消費を助長させる結果を招いたと同レポートは指摘する。
ラトビア経済はこの第1四半期に11.2%、そしてエストニアでは9.8%の成長となり、リトアニアでも8.3%と高い経済成長を続けている。
ラトビアのインフレ率は8.9%を記録し、エストニア6%、リトアニア5%などと3国とも第1四半期は相変わらず高いインフレ率となっている。
経常赤字もラトビアではGDPの23.7%、エストニア17.1%、リトアニア12.2%をそれぞれ記録し、財政の健全化が問われている。
中央党のリーダーの1人、Ain Seppik氏の子息2人が経営する会社がタリンの不動産売却で1億クローン(10億円強)以上の利益を得たという。
Sulev Seppik氏及びSiim Seppik氏そしてビジネスパートナーKristina Kesner女史が経営するHexanorがタリンのメディアビル、記者ビルと呼ばれる建物をアイルランド企業に売却し、多額の利益を得た。
Hexanorでは、2006年1月に1億クローンで同建物を購入し、今回2億クローンでアイルランド企業Tiger Developmentsへ売却した。
Tiger DevelopmentsのJohn Nesbitt代表は、短期的には建物はリースに出し、長期的にはフロア面積を倍増させたいとしている。
Hexanorは、2005年に2300万クローンの利益を計上している。現在もぺテルブリテやラスナマエのEuromekaショッピングモールなどの魅力的な不動産を複数所有している。
07年4月と比較して、5月の対ロシア貿易は8%の減少でだったことをエストニア統計局が明らかにした。
対06年5月期では、輸出は10%増加している。一方の輸入でも11%の増加となっている。
対露貿易赤字は、40億クローン(421億円弱)に足しており、06年5月が35億クローンであったものが、この4月には48億クローンにまで拡大している。
ラトビアで自動車販売台数が急速に減少している。
ラトビアの自動車代理店の多くが自動車登録をラトビアではなく、隣国のエストニアかリトアニアに移す動きが目立ち始めていると指摘する。
ラトビアでは、インフレ対策も兼ねて新たな課税の導入を決め、自動車にも課税されることになる。この6月からは、既に3リッター以上の車は別途課税されている。
また、もし企業が生産性のない3万ラト(VAT込)以上の乗用車を購入する場合への課税として法人税の改正も施している。