先週から下降トレンドにあるタリン証券市場では、9日も先週から引き続き殆どの株式で株価を落としている。唯一株価を上げたのはViisnurk Aktsia 1社で、他はBaltikaを筆頭に多くで3%から7%強の株価下落を記録した。
タリンOMXインデックスも9日は3.24%落とし961.20で取引を終え、リトアニア、ラトビアでも同様にインデックスは9日期比で下落した。ラトビアOMXは0.1%下落し709.78となり、リトアニアでは0.71%落とした519.91で取引を終えている。ラトビアのインデックスは取引終了間近までプラスを維持していたが、終了間近で値を落としてしまった。
唯一株価を上げたViisnurk Aktsiaは9日、1.31%株価を上げ3.10ユーロで取引を終了させている。この日最大の下落を演じたのはBaltikaで、株価は7.88%下げ23.26ユーロで取引を終えた。その他に5%以上の株価下落を記録したのはタリンクとオリンピックカジノで、それぞれ株価を5.26%、5.57%落としている。
この日のタリン証券取引所の取引高は790万6000ユーロであった。8日から始まった株価調整でタリンOMXインデックスは-7.84%となっている。
この2ヶ月間で国内2位のシェアを誇る医薬品大手Olainfarmの株価が40%強も高騰している。Olainfarm株は昨年12月に一部に上場したことで人気株となっている。それまでは1株2.01ラトで取引されていた。9日正午の時点で2.90ラトで取引されている。
同社の06年第3四半期売上げは26.25%増加した1139万ラトに上っており、収益は56.8%増の33万7700ラトに達している。
また、同社のValerijs Maligins代表は、新たな西側の大手薬品会社とジェネリック薬品の生産で契約を結んだことで今後2年間は増収増益となる見通しだと12日発表している。
同社によると、2002年までのジェネリック薬品の生産量は、全生産量の30%程度であったが、今では72%にまで増加している。
ラトビアの06年第4四半期GDPが11.9%を記録したと中央統計局が12日発表した。
05年度のGDPは10.2%成長を達成していたが、06年度はそれを上回る12%前後の成長が予測されている。上半期までは12%成長を達成していることからほぼ間違いなく12%近い成長率が発表されると見られている。
06年度GDPの公式発表は、3月に予定されている。
9日のヴィルニス証券市場では、取引高が1620万リタスとなり、1453件の株式が売買された。寄り付き直後は、パニック売りがあり、機関投資家などは急落した株を買い漁るように押し目買いが入り、終値は8日比で上昇して終わっている。
最も取引高が膨らんだのはTEO LTで、株価は0.33%上昇した3.01リタスで取引を終え、取引高そのものは520万リタスを記録した。
TEO LT同様に取引高が膨らんだのはUkio Bankasで、株価は1.54%上昇した4.63リタスまで上がり、Apranga株も0.61%値上がりした16.6リタスで取引された。その他にはSnoras bank株が2.18%値上がりした5.63リタスと上昇率が最も高かく取引を終えている。
タリン証券取引所は9日も寄付きから株価は下落して始まった。寄り付き直後から8日から続くパニック売りがあり、Tallinna Vesi、Eesti Ehitus、Merko Ehitusなどで大きく株価を落とした。
Tallinna Vesiは取引開始直後から株価は急落し暴落率は14.7%に達し、最安値は1株244.4クローン(15.62ユーロ)で取引された。次いでEesti Ehitusは10%下がった179.94クローン(11.5ユーロ)をつけ、Merko Ehitusも9.7%下落した344.23クローンで一時期取引された。
寄り付き後1時間ほどで売り一辺倒の流れは落ち着きを見せ始め、下落幅は縮小した。
午後に入り、株価は一気に上昇余力を高め大半の株で値上がり始め、一時期Harju Elekterでは前日比7%上昇し、その他でもEesti Ehitus、Kalev、Merko Ehitus、Saku、Starman、Tallink、Tallinna Kaubamajaなどで大量の買いが入った。
9日は最終的に午前中に連日の下落を記録し、後場から押し目買いが入った結果、最後には上げ基調に変化して終えている。終値ベースでは、Eesti Ehitusが6.33%上昇し、この日の最大の値上がりを記録した。
一方で9日の最大の値下がりを記録したのはTallinkで1.95%下げた22.63クローンで取引を終えた。