エストニアではIDカード保有の市民であれば直に商品購入やコンサートチケットなどの手配の際に財布を持ち歩かなくてもよくなる。
ソフト開発者で発明家のGunnar Peipman氏によると、近い将来IDカードで商品を購入でき、店側はカードリーダーやコンピューターなどで全ての支払いを処理できるようになるという。
同氏曰く、ソフトウェアの試験使用が上手くいった場合、CRS(支払い読み取りシステム)機器の製造メーカーが本格的にIDカードを銀行カードやクレジットカードに代わる新たな機器の大量生産に入る計画にあるという。
試験段階にある同システムでは、支払いの前にIDクレジットカード口座へネットバンキングで必要な資金の送金をしておくだけで、どこででもIDカードが財布代わりになる仕組み。
エストニアでは4月末の時点で145万8021枚の銀行カードと115万4336枚のデビットカード、そして30万3685枚のクレジットカードが発行されている。
ロシアの国営石油会社ロスネフチは19日、06年第1四半期の収益額が49.8%増となる408億ルーブル(15億ドル)に達したことを発表した。
今期の石油生産高は7%拡大し、1900万トンに達した他、天然ガスも16.5%増の36億立方メートルにまで生産高を伸ばすことに成功した。
国内第2位の石油会社である同社は、昨年、国内外で株式公開を計画していると発表し、株式の30%分放出し、市場から200億ドルを調達することを目標に据えていた。
計画では株式公開はこの7月14日を予定しているが、収益拡大といった背景からIPOによる資金調達は80億ドル程度に留まるという見方が強くなっている。
調達資金はロスネフチェガスが抱える75億ドルの借り入れの早期償却に使われる予定。
資本金9092万ルーブル(約330万ドル)の会社が上場後は250億ドル近い時価価値の超有望企業に変貌することになる。
ロシアの証券市場が18日大きく下げ、RTS市場ではこの2年で最大の下落を経験した。市場の足を引いたのは、ルクオイルやスルグトネフチェガスといったエネルギー関連株であった。
市場では、アメリカのインフレ懸念が増長しており、金利が急激に上昇することで、経済成長の鈍化とエネルギー需要が落ち込むと判断されたことで株価が大きく下落した。
米ドル建てのRTS市場では1日で3.4%の下落となり、1490.64まで落ち込んだ。ルーブル建てのMICEX市場でも同じく2.6%下落した1308.48をつけた。
国内最大の石油会社ルクオイル株は4%下落し、79.20ドルで取引され、同じく国内第4位のスルグトネフチェガス株も8.4%の下落となる1.41ドルにまで大きく値を崩した。
その他では、国内シェア6位のタトネフチでは株価は7.1%下落した4.55ドルまで落とし、銀行株を巻き込み大きく市場全体に影響を及ぼす結果となった。
ウクライナ最大の鉄鋼会社Kryvorizhstalが60億ドルで売却される可能性をウクライナ当局が示唆している。
昨年10月に世界最大の鉄鋼会社ミッタル・スティールへ株式93%を48億ドルで売却されることが合意されていたが、ウクライナの国立資産基金がミッタル側の対応に不満であるとして同合意を破談とし、改めて公開入札で売却を決めたいと表明している。
同基金によると、国内企業や外国企業数社が公開入札に興味を示しており、少なくとも60億ドルで応札があると見られている。
昨年10月に決定した同社の売却話は、オレンジ革命に乗じたどさくさの合意との見方が強く、腐敗活動の一端であるという批判的な意見が大半を占めている。
昨年11月までは、同社の大半の株式はLeonid Kuchma前大統領の義理の息子Viktor Pinchuk氏が率いるInvestment Metallurgy Allianceが所有していた。
ロシアで最も影響力を持つオランダのライファイセン・インターナショナルが17日に今後何年かの間に西側の銀行筋がロシアの銀行買収に意欲的でリテール事業などが草刈場になるという見通しを示唆している。
蘭ライファイセンのCEOであるHerbert Stepic氏はImpexbank買収を踏まえ、今後は多くの外国銀行がロシアの銀行を買収する動きを活発化させると買収先の選定に先手を打ったことを強調している。
同氏によると、ウクライナで同行がBank Avalを買収などでシェアを大きく伸ばしたことを受けて、ロシアでも同様の動きが活発化すると見ている。
また、今週初めロシアのモルガン・スタンレーのRair Simonyan代表は、アメリカの金融機関がロシアのローン銀行の買収に興味を示していると示唆していた。
外銀が狙っているのは、ロシアで銀行網を張り巡らしている上位50行とみられ、大手のアルファバンク、ロスバンク、Promvsvyazbankなどがその最上位と思われている。