エストニアの労務局が発表した最新の失業率をみるとエストニア経済もまだまだ先行きは不安定だとしか言いようがない。
同局による最新のデータでは、第2四半期のエストニアの失業率は依然18.6%と高止まりしている。
失業者数は実に12万8000人に上り、国内の就労者数は通年で3万4000人の減少となっている。
第1四半期での失業者数は13万7000人に上り、失業率はほぼ2割となる19.8%を記録していた。第1四半期と第2四半期を比べると雇用は若干の回復が見て取れるが、その背景は季節要因が大きく、観光、製造業、不動産業での雇用増が支えた格好となっている。
季節要因とは言え、雇用が回復の兆しを見せたのは実に2年振りのことである。1年前の失業者数は9万2000人あまりで失業率も13.5%と今と比べるとまだかなり良かったと言える。経済自体は今よりも去年の方がかなり厳しかったが、雇用自体は将来の先行きに不安がある為に雇用を控えている現状が分かる。
因みに男女の失業率は、男性が22.6%で、女性が14.8%となっている。
雇用不安を示すデータとしては、1年以上仕事が見つからない長期失業者が第2四半期に5万8000人に達し、彼ら内、1万9000人は2年以上も失業状態が続いている。
若者に限った話となると、一説では実に4割が失業中?!とも言われている。