8月8日にロシアがグルジアに侵攻してから2週間が過ぎた。
ロシアはグルジアからは平和維持部隊を除き、撤退することで合意していたが、次から次へと色々な言い訳?を言って緩衝地区を設け、軍の一部を駐留させると言っている。
そんなロシアが今度はNATOとの軍事協力を全面的に凍結することを通知した。
『露、NATOとの軍事協力を全面凍結…グルジア問題めぐり(読売)』
『ロシア、NATOとの軍事協力を一時凍結=RIA(ロイター)』
これらニュースが出る前に実はNATOに未加盟のノルウェーにロシアはNATOとの協力を一旦止める事を通知している。
ロシアは、今、間違いなく、どうグルジア紛争から手を引くかを考えている。ただ、思った外、簡単にことは収まらなくて困っているような気がする。
21日、世界の原油価格が一気に122ドルを超えてきた。一旦111ドル台まで下がってきていた原油価格も21日にロシアが欧州への原油とガスの輸出を停止することも辞さないという姿勢を強めた為だが、弊社でも注目しているノルウェーのQuesterre Energy Corporation社の株価もそれに合わせたかのように24%強の値上がりを記録した。
これも実は先週の始めにグルジア支持のバルト3国では軍の派遣が協議されており、軍派遣が前向きなリトアニアではロシアからの原油と天然ガスの供給が止まる可能性の懸念が議論されていた。
正にその懸念が表に擡げてきた訳だ!
ロシアは天然資源という切り札と軍事力で世界、特に欧州を跪けようと考えている節がある。
軍に関しては、まだメディアで殆ど取り上げられていないが、冷戦終了以後、初となるバルト海で原潜を中心として海軍の増強を目指し始めている。
この話は次回の週刊バルトジャーナルで取り上げるが、今正に、世界は新たな冷戦に入る瀬戸際に立っているかもしれない。