時計
メールマガジン
07年1月1日からブルガリア、ルーマニアがEU加盟を果たすことが決まり、巨大化する欧州・中東欧に続き、巨大市場として台頭しつつあるロシア、GDP成長率が10%を上回るバルト3国、国営企業の民営化を急ぐCIS諸国といった地域の経済状況などの情報を配信しています。

メールアドレス:

→詳しくはこちら


i-modeにて最新経済ニュースをいつでもご覧いただけます。

広告掲載について

もう崖っぷち〜エストニア〜

カテゴリー: - 編集部

財政赤字に苦しみ、予算不足に困窮するエストニア政府が、とうとうトラの子にまで手を伸ばしてしまった。

既にエストニア政府は年金基金から積み立てた中から3分の1にあたる大金を赤字の穴埋めに使ってしまったという。

これにより年金基金は15億5000万クローン(約133億3000万円)減少した30億クローン(約258億円)にまで減ってしまい、本当に崖っぷちに追い遣られている現状を映し出すような財政状況にあることが顕著となってしまった。

今、エストニアには120億クローン(約1032億円)の蓄え(キャッシュ)しか残っておらず、08年末にあった190億クローン(約1634億円)からはあっという間に70億クローン(約602億円)も使い込んでしまっている。

実際、3月末には133億クローン(約1143億8000万円)あったにも関わらず、たったの1か月間に13億クローン(約111億8000万円)も補てんに回してしまった。

残る120億クローン(約1032億円)と年金の30億クローン(約258億円)で一体全体どこまで時間稼ぎができるのだろうか?

好景気の間に貯めまくった預貯金が毎月のように消えていく現状。

確かにこれまではラトビアやリトアニアと違って財布の具合が比較的楽だったかもしれないが、このままだと早晩それもそんなことを言っていられなくなる。

財務省によると、4月の終わりの時点での財政赤字は31億クローン(約266億6000万円)にまで拡大しているというが、それもいろいろな貯金を切り崩して不足分を補填しての金額である。

2011年にユーロ導入と目先の夢に固執するあまり、足元が完全に見えなくなっている。

IMFにお金を借りてこの経済不況を乗り越えるのか、これまで通り、自力で乗り越えるのかは有能なエストニア人が慎重に議論していけばいいことだが、早期のユーロ導入が為に国が破たんなんていうことを本当に国民は望んでいるのだろうか?

09年度中に景気が回復し、今後数年でエストニア経済が今までのように絶好に戻るとは到底考えられない。

今からトラの子にまで手を出して、今後来ると思われる本当にお金が必要な時に最後は破綻覚悟で神様、IMF様、EU様などと言って頭を垂れるというのが本望なのか???

もういつまでもプライドだけではやっていけない所にまで危機は差し迫っているのではないだろうか?!


8 queries. 0.068 sec.
Powered by WordPress Module based on WordPress ME & WordPress


Copyright (c) 2004 CPGBalticsOU All rights reserved.
本ホームページの全部または一部を 無断で複写複製(コピー)することは、 著作権法上での例外を除き、禁じられています。