健康保険の今年度予算も11月中旬には底をつきそうな情況にあり、年末までに更に8700万ラッツ(約160億1000万円)から9000万ラッツ(約165億6000万円)が必要だと保健省ではかなり危機感が走っている。
Baiba Rozentale保険相は、Valdis Zatlers大統領との間で健保予算の不足分を何とかしてほしいと申し入れしているというが、国に多くの予算の余裕はなく、不足分は結局EUやIMFなんかからの借金で穴埋めする羽目になり、大統領としても一つ返事で受け入れる訳にもいかないようだ!
Rozentale相は、何とか各省庁に更なる支出削減に励み、そこで計上される余剰金を健保に回してもらえないかと要請しているが、既にぎりぎりまでの支出削減に着手している省庁とすれば、これ以上何を絞れば余剰金が生まれるのかとなかなか保健省の依頼には答えられずにいる。
しかしながら、もし実際に健保の金庫が底をつけば、末端の病院では破綻するところまで出かねず、既に時間との戦いに陥っていると見る向きもある。
健保予算は、今回の予算の見直しによりGDPの2.8%レベルまで低下しており、この水準では欧州最低規模の予算となってしまう。
保健省でも省内のリストラに着手しており、関係職員を現在の1500人から500人に削減する努力を始めており、削れるところは何でも削るという姿勢は明らかとなている。
もし来年もこのような厳しい財政規模を強いられるようであれば、ラトビアの医療現場は、想像を超える混乱を迎えることになりかねないかも?!