鉄鋼大手のMMK(Magnitogorsk Iron and Steel Works)が来春にも株式公開を計画しており、市場から10億ドルを調達することが確実視されている。
MMKは07年4月にIPOを行う意向で公開場所はロンドンを予定している。現在は、IPOを目指して準備を進める最中だが、社としての最終的な決定を経たものではなく、IPO時の放出株式数や正確な時期、公募価格などは全く決まっていない。
これまでに同社ではロシアのMICE(Moscow Interbank Currency Exchange)で2%の株式の放出を計画していたが、この7月にその計画も延期させていた。
株式公開時期の延期は、証券市場の環境整備具合やそれほど急いでIPOを行う必要性が無いとの判断からIPOは見送られている。
MMKとしては、これまでに競合の鉄鋼メーカー各社が海外でIPOを実施したことを受けて、証券市場が安定した後、最高の環境の中でIPOを実施することが社として最大のメリットを享受できるとの判断が働いた。
ロシアでは、これまでPipe Metallurgical Company(TMK)、Severstal、Chelyabinsk Zinc Plantなどが今年IPOを果たしている。
ベラルーシの国営ガスパイプライン会社Beltransgazの企業価値が100億ドルから120億ドル相当であるとルカシェンコ大統領がプーチン大統領との会合で言及した。
同大統領は、Beltransgazの価値試算で、チェコのガスパイプライン会社がドイツ企業に買収された件を例えとして、チェコではBeltransgazより事業規模が3分の1程度のチェコシステムが55億ドルで売却されているとして、少なくとも2倍の値段がつくことは妥当であるとロシアの妥協を求めている。実際に、一部のアナリストでは170億ドルの価値があるとの意見も出ている。
これまで露ガスプロムがジョイントベンチャーとしてBeltransgazの株式50%の取得を示唆してきたが、ベラルーシ側としては売却価格は市場価格に沿ったものであれでは合意するという姿勢を貫いてきた。
同社の株式売却問題は、ベラルーシとロシアとのガス売買価格にも影響を及ぼすもので、現在もガス価格を交えた株式売価問題が協議されている。
複数の不動産購入者が建設会社YIT Ehitusが計画していたタリン市内のマンション建設が市政府により中止されたことを受けて、法的手段に訴えることも辞さないという姿勢を強めている。
不動産購入者らの代理人弁護人は、Ehitusが進めていたNõmmeにおける建設中のマンション建設が市政府からの中止命令を受けたと報告を受けていると14日明らかにした。
YIT Ehitusでは、69戸のマンションをもともと公園用地として区画されていたところに無許可でマンションとして建設することを進めていた。
市政府からの建設中止計画を受けて、同社では購入予約者へ5%の予約金の返金が必要となるが、多くの購入者が引き続きマンションの建設を求める声も上がっていることから、Ehitus関係者によると、市政府との間で建設許可の協議申請を進めることを示唆している。
YIT Ehitusでは、69戸のマンションをサナトリウム(診療施設)という名目で1平米を2万から2万3000EEKで販売していた。
ロシアのプーチン大統領は、ロシアのWTO(世界貿易機関)加盟を踏まえ、ロシアの銀行各行による買収合併によりロシア版巨大金融機関の誕生が必要不可欠だとしてM&Aを助長する発言を発している。
同大統領は、金融機関各行は、WTO加盟を前に余裕な時間は殆ど残されていないとし、加盟後の競争の激化に耐え得る為にも巨大銀行の誕生が不可欠だと言及している。
現在ロシアでは、6000万人が銀行を依然利用していないと見られ、ロシア人人口の3分の1しか実際に銀行口座を開設しておらず、キャッシュカードを保有するロシア人も全体の10%未満に留まっている。
WTO加盟後には、より多くの西側銀行筋がロシアに進出してくると見られることから、競争の激化に絶えうる財務内容の構築と新規顧客の抱え込みを加盟前までに済ませておくことが必要となる。
ロシア人が保有するドル預金総額が300億ドル相当であるとロシア中央銀行が試算している。
当初、連邦預金システムでは同様の預金総額を800億ドルと試算していたが、ロシア中央銀行のAlexei Ulyukayev第一副総裁は、実際には300億ドル相当であると同行による試算金額について14日言及した。
同副総裁は、ロシア人によるドル預金の減少は、ロシアのドル離れが確かにあるとしながらも、ユーロ資産を増やしたわけではなく、市民の多くでルーブル預金を増やしていることが背景にあると示唆している。
また、ルーブル預金の増加は、今年7月31日に新たに導入された5000ルーブル(190ドル)紙幣の流通が市民のルーブル預金を助長させたと分析されている。