銀行の不良債権が増加しているようだ。
エストニアでは昨年下半期から急速に住宅ローンの焦げ付きが増えている。同時に一般的なローンも事業融資も全て焦げ付き率が急速に広まっている。
06年度には住宅ローンの返済に遅延していたのは、たったの0.3%に過ぎず、他のローンをみても0.9%と1%を切る水準に過ぎなかった。
がしかし、07年度に世界的な経済の変調をきたし始めた途端、ローンの焦げ付きは広がりを見せ、去年には年初の時点で住宅ローンの遅延は3%に達し、暮れに至っては5%近いところにまで悪化している。
焦げ付いた住宅ローンの総額は、この間に倍増したという。
裁判所が関与した住宅ローン遅延処理案件は、05年にはたったの12件だったものが、去年はナント3万6000件にも急増しているという。
景気後退が顕著化する今、少しでも支払を引き伸ばしたいと思う住宅オーナーは、一旦、支払の手を止めると、翌月もその翌々月もと支払を先延ばししてしまう傾向がある。
その結果、滞ったローンが大き過ぎ、最後は持ち家を手放すことになる。
雇用不安と所得減による生活苦、そこに大きく住宅ローンが圧し掛かる。
本当に何とかならないのだろうか?!